タイトルに☆がつくドラマ、「スクール☆ウォーズ」が元祖説

ふと思った

ゆるふわ系アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」を見ながら、ふと思ったのですが、「スクールウォーズ」の正式名称って「スクール☆ウォーズ 〜泣き虫先生の7年戦争〜」でタイトルに「☆」がついているんですよね。アニメオタクネイティブの僕からすると、「☆」が付くタイトルは、「らき☆すた」とか「魔法少女まどか☆マギカ」とかアニメのイメージが強くて、この事実には違和感を覚えました。逆に考えると、1980年代には「☆」を付すようなドラマ・アニメのタイトルなんて無くて、実は、スクールウォーズは何十年も先取りしたデザインセンスを持っていたのではないか、と思うようになったのです。そう考えると、検証したい欲が止まらなくなってしまいました。

以下では、タイトルに☆がつくドラマ、「スクール☆ウォーズ」が元祖説を検証します。

検証方法の説明

  • Wikipediaの記事「日本のテレビドラマ一覧 (年代別)」から、「☆」のつくドラマのタイトルを抽出。

    ja.wikipedia.org

  • 初回放送日によって昇順に並び替え、「スクール☆ウォーズ 〜泣き虫先生の7年戦争〜」が1位になるかを検証。
  • ついでに、テレビアニメも以下の「日本のテレビアニメ作品一覧 」を用いて検証。なお、期間を2019年までとした。

    ja.wikipedia.org

FAQ

Q. Wikipediaを検証に使ってもいいのですか?

A. こんなことに大した時間を使いたくなかったんです、ごめんなさい。Ctrl + Fで適当に抽出できるから、やってしまいました。大学のレポートとか研究ではWikiを使わないでね☆

Q. 「★」がタイトルに含まれていた場合はどうしますか?

A. こちらについても一応調べておきました。

Q. 卒論書かなくてこんなことしていいんですか?どうせ誰もみませんよ。

A. 誰も見ないのにどうしてこんなことしてるんですかね。

 

検証結果

テレビドラマ部門

結果は以下の表のとおりである。

 

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テレビドラマ順位結果

特筆すべきものについて記述していく。

スクール☆ウォーズ 〜泣き虫先生の7年戦争〜」(1984年10月-1985年4月、TBS)

やはり、「スクール☆ウォーズ」が王座を勝ち取った。山下真司さんもさぞ喜んでおられるであろう。さらに、星の色は白色であり、他タイトルと比較しても純正の「☆」のついた作品といえる。なお、あまり知られていないが、この作品には続編があり、そのタイトルは「スクールウォーズ2」で「☆」は付与されていない。

マイ☆ボス マイ☆ヒーロー(2006年7月-9月、NTV)

長瀬智也主演の学園コメディドラマ。僕もガキの頃ウキウキして見てました。ドラマタイトルで唯一、複数個「☆」が付いている作品。

花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011(2011年7月-9月、CX)

少女漫画「花ざかりの君たちへ」を原作とするテレビドラマ。こちらは、前田敦子主演の2011年版を指す。なお、堀北真希主演の2007年版のタイトルは、「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」で、☆ではなく♂が使われている。

超絶☆絶叫ランド(2013年7月-9月、CBC)

CBC制作で、愛知県のテーマパークで主に撮影されたご当地深夜ドラマ。なお、主演はSUPER☆GiRLSのメンバーで、「☆」に縁のある作品といえる。

全体として

「☆」のつく作品の半数以上が、学生をメインにおいた作品となった。これは、「☆」を長くなりすぎたタイトルを見やすくするために区切る意味合いで用い、「☆」を文の中で使うことにあまり抵抗のない学生層がメインターゲットのドラマでしかあまり用いられないということかと思われる。(例えば、「踊る☆大捜査線」とか「華麗なる☆一族」とかは怒られそう。)

なお、「★」についても調べてみましたが、該当件数は3件で、最も古いのは「ザ★ゴリラ7」(NET制作)で放送期間は、1975年4月-10月。「☆」「★」のつくタイトルで一番古いのは、この「ザ★ゴリラ7」ということになる。この結果には、「スクール☆ウォーズ」の面々が「悔しいです!」と言いたそう。

テレビアニメ部門

やはり先ほども述べた通り、学生層がメインターゲットとなるアニメに関しては「☆」のつくタイトルが多いという結果になった。該当件数は、72件である。

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テレビアニメ順位結果(1/2)

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テレビアニメ順位結果(2/2)

 特徴としては、「遊☆戯☆王シリーズ」、「わがまま☆フェアリーシリーズ」、「ジュエルペットシリーズ」などテレビ東京(TX)の非深夜帯のアニメに多く「☆」が登場することであろうか。これも、年齢層によるタイトル設定の配慮がなされているという仮説の補強になるであろう。

以下、コメントをつけたいタイトルについて記述していく。

ザ☆ウルトラマン(1979年、TBS)

☆アニメのご先祖である。「スクール☆ウォーズ」よりも5年早く「☆」をつけたことは特筆すべき貢献といえる。ただ、タイトルデザインを見ると、星の色は、白で縁取りした赤色や緑色となっているので、「★」のほうが適切では……と思ってしまう。ただ、円谷プロの公式サイトでは「☆」になっている。円谷プロがそういうなら、そうなんだろう。

m-78.jp

ひだまりスケッチ×☆☆☆(2010年、TBS)

使われている星の数は、「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」、「幽☆遊☆白書」、「遊☆戯☆王シリーズ」を抜いて単独1位である。さすが、ひだまりスケッチ。テレビアニメ3シーズン目にちなんで、3つの☆がつけられていると思われる。なお、ほとんどのタイトルで「☆」は読まない約束がされているのに対し、このタイトルは「☆☆☆」を「ほしみっつ」と読ませることも特徴的である。

 

おわりに

検証でわかったことの一つとして、ほとんどのタイトルで「☆」を読まないようにしているということがある。(例えば、「スクール☆ウォーズ」を「スクールほしウォーズ」なんて言うやつなんていない。)これは、「☆」は単に長くなってしまったタイトルを区切って、見栄えを整えるためだけに使われているということであろう。その観点からすると、ドラマやアニメが終わった後に振り返って、そのタイトルに「☆」がついていたかなんて誰も気にしないのであろう。「☆」は流れ星のように刹那的輝きを放つだけの存在なのか、そう感じてしまう。皆さんも、たまにはドラマ・アニメの正式タイトルを思い出して、地味な引き立てをやってくれていた「☆」を思い出してやってください……

書きなぐり疲れたので、癒しを求めて「魔法少女まどか☆マギカ」を続きの3話から見てきます。